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2014年9月24日水曜日

楓・今季最後の葉透かし

枝の主要な骨格ができあがり小枝づくりの段階に入った楓には
芽摘みと葉透かしの他、年に2回くらいの全面葉刈りを勧めているいますが

今年は8月半ばごろから冷夏の予感があったので、2回目の葉刈りは見合わせて
もっぱら芽摘みと葉透かしで形を整えてきました

いえることは、盆栽人は気候の見通しに常に敏感でなければならないですね

それ以降の気候の状態をみると、あのまま第2回目の葉刈りを敢行していたら
今ごろは芽が揃わずにきっと大苦戦していたかもしれません

みなさんは如何でしたか?


ということで、これが数日前までの楓の姿

落葉までにあと2ヶ月近くありますから
よく検証してそれまでの培養の心づもりをしておきましょう


樹冠部の様子

樹冠部の勢いはよく抑制され、葉がしまって小さく揃っています


中間から下の部分の拡大図

こうして見ると、葉がかなり密集して大小に不揃いとなっています
この状態では葉数も多くフトコロの通風や採光がよろしくない感じですね

晩秋の自然落葉までにはまだ2ヶ月あります
ここで葉透かしをやってフトコロ芽に十分日を通してやりたいですね


樹冠部に比べ下枝になるに従って葉の大小が不ぞろいですから
大きめの葉から透かしてやります

指先で引っ張るのではなく、小バサミでていねいに
そして葉数が均等になるように透かしていきます

ただし、徒長枝があっても余程強いものでない限り剪定はしません
いま強い追い込みをして不定芽が出てしまった場合、その芽が充実する前に寒さがやってくることになるからです


葉透かし作業完了です


やや下方からフトコロを眺める

作業前に見えなかった細かい枝もよく見えるようになりました
これなら風通しも採光も問題ありませんね

あと2ヶ月間、越冬のために芽の充実が進みます
ちなみに、秋の施肥も忘れずにやっておいてください

さあ、みなさん、一日も早く葉透かしを敢行して
フトコロ芽に十分日を当ててやりましょう

今季最後になる大切な葉透かしでした

では!

2009年7月29日水曜日

杜松芽摘みと葉透かし

杜松のもっとも大事な作業は「芽摘み」であることは、盆栽人の誰もが求めるところで
杜松の枝の棚は丹念に繰返される芽摘みによってできあがります

ところが中級クラスの愛好家でもフトコロの不要芽や枯れ葉の整理が
徹底されていないことが意外と多いようです

これまでも雑木や黒松などではちょくちょく解説してきましたが
今日は杜松の「芽摘み」と「葉透かし」とを同時にしっかり勉強しましょう


春からすでに2回の芽摘みを行い、今回は3回目の芽摘みが必要になりました
肥料もたっぷり効いて樹勢も旺盛です

ちなみに杜松は年に数回の芽摘みを行いますから
普通の樹種よりも肥料は多めに与えましょう


下方からフトコロをのぞいて見ると、ほれごらんの通り、枯れた小枝や葉がビッシリ
過去2回の芽摘み時にはフトコロの掃除を怠った証拠ですね(苦笑)

秋までこんな状態で放置すると、通風が悪いのでフトコロの新しい芽も蒸れてしまいますね
フトコロ芽の大切さは盆栽の樹種すべてに共通したことなので、急いで芽摘みと葉透かしの必要があります


頭の付近拡大図


若い芽は指先またはピンセットで芽摘み
しっかりと輪郭をそろえる場合は、ピンセットを使用した方が深く摘み込むことができます


やや固まった芽はハサミで切り込みましょう
この場合、残された元の葉を傷つけないよう上手なハサミの使い方をしましょう


芽摘みがあらかた終了した時点でフトコロの枯れた小枝や葉をていねいに掃除します
この作業はとても大切、できるだけていねいに行ってください


フトコロの掃除が終わったら再び手直しの芽摘みを行って作業完了
これで姿も整ったしフトコロの通風もよくなりました

よかった、よかった!

このあとは8月中旬から下旬にかけてもう一度芽摘みを実施
その後の9月中旬頃を今年の摘み収めとして冬を迎えます

2009年4月30日木曜日

山もみじの葉透かし葉切り

不朽の人気を誇る山もみじ
雑木盆栽の王様といっても過言ではありません

しかし、これほど親しみのある樹種なのに
培養面、とくに本格的な小枝作りは案外にむずかしく、盆栽人の永遠の課題ともいえましょう

春の芽だしの芽摘みが済んだと思ったら
もう葉透かしと葉切りの時期がやってきました

過去のつれづれ草で何度も紹介しているので
それらと併せてご覧下さい

            


春の芽だし時に一節残しで芽摘みを行い
第一段階として基本どうりに片葉を取り除いた状態から始めます

一対の両葉をつけてままだと、もっともっと葉が覆いかぶさったじょうたになりますね
しかし、片葉を透かしたいまの状態でも、やはりフトコロ芽に十分な太陽と風があたりません


下方よりフトコロをのぞいて見ます
フトコロをもっと明るくして日と風が入るように、作業開始です


山もみじの葉


葉の面積の約四分の一から三分の一を残して切ります
ただこれだけの作業ですから、ともかく根気だけが勝負


途中で頭部付近の前枝がちょっと長すぎるのが気にかかりました
葉透かしと葉切りにより明るくなったフトコロ、剪定も兼ねられてとても有効です


作業終了
いかがですか、まんべんなく葉切りがされていますね

フトコロの中まで日と風が入り易くなったので
胴吹き芽が生じやすく、またこれまで眠って動かなかったフトコロ芽も成長できる条件が整いました


葉落ちのときのサイズはわずかに7.5cm

どうです、明るくなったでしょ
こうやってフトコロの小枝や芽を守ることが、盆栽をいつまでも小さいなサイズに保つための必須条件ですよ


作業終了全体図

この葉透かしと葉切りにより、小枝の先に集中しがちな勢いを制御してゴツクなるのを防ぐとともに
フトコロ芽に活気を与えます

ですから、この作業を行ったものには葉刈りの必要はありません
そのため、ウドンコ病の心配もなく、非常に有効な手入れといえましょう

根気さえあれば簡単ですね
必ず実行してくださいよ!

2008年6月12日木曜日

獅子頭の手入れ

ちょうど1ヵ月前に”芽摘みと葉透かし”を実行し、つれづれ草で紹介した獅子頭もみじ
その後の様子を見てみましょう


06/06撮影
あちこちと再び芽が吹いてきていますね


アップして細部の枝を見ましょう

小枝の先端に新しい芽が吹いて葉になりかかっています
ここで注意深く見ていただきたいのは、フトコロ部分の芽先
芽が出てほころびかけていますね
”芽摘みと葉透かし”作業の目的の一つは、このフトコロ芽の活性化にあるんです


この枝先でもフトコロ芽が動いているのがわかりますね

1 芽の先端の勢いを抑え、枝先の繊細さを促す
2 日当たりと風通しがよくなり、フトコロ芽の蒸れを防ぐ
3 眠っているフトコロ芽を活性化して芽数をふやす
以上を目的に行った作業の効能が達せられたわけです
さて、これから約1ヵ月もすると、今の新葉はかたまり、最初の作業前の状態に戻ります
そのときには同じように
そのときには同じように”芽摘みと葉透かし”を繰り返してください

では

2007年11月6日火曜日

黒松葉透かし(続)

前日の黒松と同時に手入れをした黒松もご紹介しましょう

二年前に、幹模様と枝順のよさにほれ込んで手に入れた黒松
樹高は12.5~13cm以内でゆっくり出来上がる、ピッタンコ、現在の人気サイズです



二年前に春の葉透かし作業後の画像

模様に間の抜けた緩みがないですね
それに、曲の外側に理想的な枝配りもばっちりです

模様をつけるための切り戻しの傷がまったくないのも
このサイズの黒松としては、ごくごく稀少だと自負しています



作業途中

一年目はほとんど夏の芽摘みをせず、もっぱら樹勢をつけることに専念
二年目の今年は春に植替え、7月10日以後に芽摘み(短葉法)しました

但し、強い芽だけにして、普通以下の勢いの芽は切らず(葉が伸びている部分が芽摘みをしなかった箇所)

注意点:芽摘みはすべての芽を切るのではなく
各芽の勢いをみながら、強い芽は摘み、弱い芽は切らない、という思い切った調整が必須



↑の二年前の姿と見比べてください、葉数もふえて貫禄がでてきましたね

先日親しい友人がこの黒松を見て、太ったね、とびっくりしていました
写真で見ると目立たないのですが、実物を手にとってみると成長がよくわかるんです

きっと来年以降は、さらに加速度がついて旺盛な生育をみせてくれるでしょう

要点:盆栽の太りは芽数と葉数の多さに比例します
太らせたい木は多めに、反対に太らせたくないものは少なく、芽と葉の数を調整するように

2007年11月4日日曜日

黒松葉透かしなど

近年稀なる、暑く過酷な夏を経験した今年の培養シーズンもようやく終わり
そろそろ盆栽の鑑賞期に入りました

1年間の培養の成果を確かめ
来季のための構想を練りながら準備作業も始めましょう

さて、この夏の芽摘み(短葉法)を昨年よりも10日ほど後にずらしました
例年は7月1日を目安にしているのですが、今年の夏の暑さを考慮したのです

注意点:7月1日はあくまで関東地方の標準であって、極言すると「盆栽屋.com」の適期なのです
地方や個人の培養条件のよってかなり前後しますので、早く自分なりの最適期を見つけ出しましょう

結果は上々、樹勢も葉の伸び具合もよしで
やはり黒松は暑さが大好きなようです

10月の初旬から半ばにかけ、今年最後の肥料をタップリやっておき
11月に入ったら、葉透かしと芽数の調整などの作業を行います


7月11日に頭の部分を中心に夏の芽摘みをしました
向かって左の一の枝については、力をつけるためにごく強い芽だけを摘み
普通以下の勢いの芽は芽摘みをせず、そのままの状態

葉の長い芽は芽摘みをしなかった箇所です
おかげで一の枝には勢いがつきました

さあ、作業にかかりましょう


頭の部分の作業
新葉の元に残った古葉は、葉の元を数ミリ残してすべて切り取ります(盆栽用語:もみあげ取り)

注意点1:小品の場合、ピンセットで引き抜かず、必ずハサミで切り取ります
葉元に隠れた芽の吹き出しを期待するためです

注意点2:一箇所から3本以上の芽が密集して出ている場合は
残す芽数は最多で3本まで、残りの不要芽は切り取ります


頭部の葉透かしと芽透かしを終えました
真上より


短葉法をかけなかった一の枝周辺の長い葉を、やや短めに切りそろえます
こうすると全体の姿がよく見えて、来季の構想を練るために便利です

注意点:葉切りをする場合は、よく切れるハサミを使うこと
また、切った後に霧水をたっぷりやって、葉の切り口からハサミの金っ気(かなっけ)を洗い流すとよい


完成に向けての構想を練ってみました
ご覧の通り、今後の目標は向かって右の枝葉の充実にありますね

注意点1:図のような輪郭線を早く作るためには、焦りは禁物ですぞ
急ぐと、フトコロに芽のない間抜けた枝になってしまいますよ
じっくり時間をかけ、3年計画で輪郭を仕上げていきましょう

注意点2:冬季の鑑賞のため、葉透かしは軽めに行いました
来春の出芽前に、現在の新葉のもみあげも3~5対残して透かす、という大切な作業が残っていますので、忘れずに

さあ、みなさん、マイ黒松の手入れをしよう

2007年8月8日水曜日

黒松短葉法その後

6/06に葉透かしをして7/11に短葉法(みどり摘み)をかけた黒松
約一ヶ月たった現在の姿はどうなっているでしょう

今年の入梅は当初は空梅雨の様相を呈していたので
何時もの年より10日ばかり遅らせてみたのですが

後半になり台風の影響も加わり
随分と梅雨明けが遅れました

まったく、みどり摘みの時期を決めるのは
毎年難しいですね

みなさんの手順はうまくいきましたか?


6/06の葉透かし作業後の姿


7/11に芽摘み後一ヶ月、現在の姿

頭の方がやや強かったので、その部分の古葉は2対残しで切り込み
一の枝付近は、強い芽以外は芽摘みを避けました

こうやって全体の勢力のバランスをとってやりましょう
葉が出揃う9月になればその成果をもっとよく見ることができます


現在の後ろ姿
後ろから見た背中の強い部分も、葉数を減らしながら強く追い込みました


入梅が明けて気温もどんどん上昇、黒松は暑さが大好きなのです
ごらんのように元気よくたくさんの芽が膨らんできました

真夏でも、芽摘みをした黒松だけには肥料をやってくださいね
痩せさせると、黒松らしい男性的な太い葉になれませんよ

2007年6月6日水曜日

黒松葉透かし

春の訪れと共に、雑木の新芽摘みや葉透かしに追われ
ついつい手が入らないのが松柏類

松は手がかからなくっていい
なんて思い込んではいませんか

雑木の項でも再三お話しているように
松柏類にとっても葉透かしの作業は非常に大切です

フトコロに採光と通風をよくしてやれば
現在ある小さなフトコロの胴吹き芽に元気が出てきます

みなさんの持っている松柏盆栽で、輪郭線の外側の芽だけは元気なのに
内側のフトコロの小枝は芽があがっちゃってる、そういうのはありませんか?

長年にわたり同じ寸法の維持を目指している盆栽
その盆栽もフトコロ芽がないのでは、小さく追い込みようがありません

盆栽がいつまでも盆栽でいられるのは
フトコロ芽のお陰であることを忘れてはいけませんね


作業前

早ければ三月頃からでも葉透かしを始めます
この黒松はその頃に軽く行いました(古葉を5対くらい残す)

新芽が伸びてフトコロがだいぶんに混んできましたので
今回は古葉を3対残しで透かします

以前にもお話したように、ピンセットで引き抜くのではなく
ハサミで葉の元を数ミリ残しで切り取りましょう

今の時期にここまでやっておくと6月の末から7月中旬にかけての
短葉法をかける「みどり摘み」の作業も簡単ですね


作業終了

根気の要る作業ですが、かなりサッパリして採光も通風も格段によくなりました


後ろ姿作業前


後ろ姿作業終了

今からでも遅くはない
松柏類の葉透かし、実行です!

私もたくさん残ってるんです
がんばらなくっちゃ

2007年5月10日木曜日

獅子頭の葉透かし

人気樹種の獅子頭もみじですが盆栽としての絶対数は不足気味
実生ができないため、接木でしか殖やすことができないのがその理由です

盆栽用素材は、さらに取り木をかけてゲットするのですが
よい根張りのもを得る確率は低く、熟練の技と根気が必要です(ミニ素材はなおさらです)

今日はちょっとばかり自慢できる素材を教材にして
徐々に枝作りにかかるときの手入れのコツをご説明します


接木苗の上部を切り込みあらかたの樹形の基本を作り込んだものに、二年越しに取り木をかけ
台木から外して仕立鉢で二年間経過した素材(樹高6.0cm)

このように優良な素材を得るまでにはけっこう年月がかかっていますね


根の充実とともに枝葉の伸長が活発になってきています
今年は飛躍的に樹格の上がる年ですから、勘所を外さないようにがんばりましょう

春一番の芽摘みと軽い葉透かしを実行、今回は二回目の手入れになります


山もみじのように徒長しませんから、現在の枝を少しずつ追い込んで姿を整えていきますが
そのためにはフトコロ芽に勢いをつける必要があります

各枝先を一節残しで積み込み、さらに残った二枚の葉の片方を刈り取ります
つまり芽摘みと葉透かしを同時に行うことになります

さらに残った一枚に葉切りを施します
根気の要る作業ですが、一芽一葉の扱いにも細心の注意を注いで慎重に実行


作業終了

作業前と比べて葉の数はざっと三分の一くらいに減りました
これでフトコロ芽が元気に活動を始めることは請け合いです


作業後のボディーの拡大図


同じく作業後にやや下方より見た拡大図

向かって右の一の枝の先端が跳ね上がっていますね
将来その手前の芽に力をつけ、先端の半分を切り落とし、枝の芯を下方に向け整えます

また上部には芯を立て替えるために切り戻した痕がありますね
幹の芯はここで右方向に向かっていますから、この箇所も来春に削りこんで肉巻きを図ります

さあ、あなたも二度目の芽摘み葉透かし、それに葉切りなど
勘所の作業を実行してください

獅子頭もみじだけでなく、雑木類一般にあてはまる手入れですよ