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2015年11月27日金曜日

けやき箒作り10年生

今年の春の記事参照

どちらかというとやや冷夏ぎみの、不順な天候の夏にもかかわらず
10年目を迎えたけやき箒作りの作柄は順調でした


春の植え替え時に太めの根を残らず剪定した効果でしょう
枝もよく分岐してごらんの通りです

「枝作りは根作りから」と先人の教えにありますが
やはり本当ですね

根がゴツければいくら芽摘みや葉刈りを繰り返しても
ほんとうの小枝の柔らかさは出ないものなんです

また、植え替えた年は幹は太りにくいのが普通ですが
あんのじょう、幹は目立っては太ってはいない感じです


昨年の画像よりも一段上がった感じです
やはり、小枝のほぐれがものをいっているようです


肥料もやや控え気味に管理したせいか
小枝の先がやや細めに仕上がったような気がします


輪郭線をそろえる感じで軽く剪定しました


やや拡大して見る


後ろ姿

大好きな盆栽ですが、商売でやっていると、10年も持ち続けているものは
ありそうでなかなかないものですよ

売り忘れて押し入れや引き出しの奥に眠ったままの小鉢や水石などはあるでしょうが
それらと違って盆栽は手入れの必要な生き物ですからね

このけやきも越冬すれば来年は11年目になるわけです
どのように変化成長していくか楽しみです)

それではまた

2015年6月9日火曜日

けやきの葉刈り

今年の5月は気温が高かったですね
まるで早めに夏がやってきたようで、水もよく乾いて忙しかったですね

そして、この一週間はやや気温が落ち着いてきたと思っていたら
関東地方でも梅雨入りしたとのニュースが流れました

梅雨に入れば水は楽になりますが
手入れの方は芽摘みや葉切り、それに葉刈りと、息を抜く暇はありません

2014/6/4   2012/6/4


けやきの葉に触れてみると、いくらかこわばってガサガサした感じがします
この感触が作業の時期の目安に用いる盆栽用語の「葉が固まったころ」というんですね

葉刈りの適期は「葉が固まったころ」に実行するです


けやきはもみじや楓と違って、葉を指先でつまんで引っ張っても大丈夫
葉を引っ張っても、葉柄の元に用意された次の芽を傷めることがないからです

私はもみじや楓は指でつまんで引張ることはしません
けやき以外は必ず小バサミで葉柄の部分からていねいに切り取るようにします


作業の手順として、葉がさのあちこちから手をつけるのではなく
木帳面に片隅からきっちりやった方が早いようですね


すべての葉を取り除きます


葉刈り後に併せて行う軽い剪定は
盆栽にとって大切な作業です

どうせ2週間もすれば枝は葉で覆われてしまいますが
ここで丁寧に小枝の整理をしておくと、その効果は絶大です


拡大図

それではみなさん、雑木類の葉刈り
がんばってくださーい

2015年3月25日水曜日

けやき箒作り10年生

2011/01/27  2011/12/01  2014/01/03

2007年に始めた箒作りの3本の見本苗も、とうとう今年の春で10年生生となりました
ここまで来るまでに何回かの途中経過をお伝えしてあるので

当初3本あった見本も2本は落伍してしまって1本に絞られているのを
ご記憶の方は大勢いらっしゃると思いますが、とにかくここまで来ました

もちろん「無事に来ました」とはお世辞にも云えませんね
昔の画像を見るとよくここまで来られたもんだと冷や汗さえも出てくる感じがします



2015年春、植え替え前の姿 樹高約15cm


昨年の春にも植え替えをしてあるので、矢印で示した中くらいの走り根があるくらいで
ゴツイ根っ子はみあたりません

小枝の柔らかさを求める雑木盆栽の根は
よく追い込まれて細かく分岐していることが大切です


ですから、あまり徒長しないうちに追い込んでおくことが大切
これは枝と同じ原理です


白い矢印の部分は改めて追い込んでおきましょう


10年目にして初めて化粧鉢に入れましたがやや深めですね
最終的には現在の半分くらいの深さが目標です

2015年2月11日水曜日

スクール速報・ターさんのけやき箒作り

前述のツカさんのよき相棒でもあり
年の順でいくと長男と年の離れた末っ子くらい差のある弟分だし
その上よきライバルでもあるターさん

北海道出身の大らかな人柄で、加えてなかなか口もはっきりしていて
けっこう言いにくいこともズバズバです

けれど明るい気取らない人柄のせいで
それらの言葉がすべて楽しい笑を誘ってしまうからおもしろい

盆栽だけでなく、ギター、将棋と多趣味で
何気ない世間話でも話題がとっても豊富です

いわば、人生の達人とも例えられる
日常を楽しく生きる術をよく知っているのですね

さて、そんなターさんが持病の治療のために何日か入院することになり
可愛がっている幾鉢かを預かることになりました

その中からけやきの箒作りをご紹介することにしました
樹高はわずかに10cmですが、気配りの効いたターさんの培養のおかげで、なかなかに見どころがありますよ



正面からの図

ターさんの培養は、鉢をやや小さめにして
その鉢の大きさにあわせて多肥多水を避けた控えめな培養が持ち味です

ですから、芽の伸びや幹の太りはあまり促進されませんが
抑制された培養によって小枝に落ち着きがあります


裏側


正面の拡大図

しまった小枝とやや古色感を帯びた木肌の味わいが印象的ですね


樹勢も抑制されているので不定芽もそう多くはありませんから
枝元から枝先にかけての不要枝はほとんどありません

大きな仕立て鉢に入れてどんどん太らせているこの兄弟木と比べてみたんです
太さは倍くらい違いますが、盆栽の品格と雅味となると、これは比べ物にならない

というわけですね

さて、今季の剪定は輪郭線を整えるだけでオーライです
ターさんもそろそろ退院するころです

がんばってくださいね!!

2014年8月13日水曜日

けやき・掘り出し物

足マメに歩いていると思わぬ掘り出し物に出会えることがあります

総じて大物盆栽屋ではミニ盆栽、ミニ盆栽屋では大きめの盆栽が格安で手に入ることが多い
つまり、専門外の商品はどうしても値ぶみが甘い傾向があるんでしょうね

先週も親しいミニ盆栽専門の同業者の棚で
小品サイズ(18cm前後)よりもちょっと大きめ(25cm)ではあるが、なかなか見込みのあるけやきにめぐり会いました

要点(根張り、立ち上がり、幹筋、枝順、傷の有無)などをざっと検証して
さっそく値段の交渉に入りました

最初に向こうさんから提示された値段は十分に満足できるほどにリーズナブルでしたが
値切りのテクニック「安い時は値切れ!」の我が信条に従って、さらに値切ったのはもちろんですよ(笑)


肥料こそやってはいるけれど、なんとなくボサットとしてマメに手がはいっていない感じ
これは持ち主の魂が入っていない証拠で、このような感じのものに掘り出し物が多い


しかし、半分苔に覆われた根張りは大器の片鱗が感じられますよ
また、木肌の古色感は半端じゃありません


ホラホラ、覆いかぶさった苔と絡みついた上根(うわね)を除けてみると


何と、こんな立派な八方根張りの足元が出てきたじゃありませんか!


裾を引いた座の部分を除いて
赤点の位置での幹径が5.0cmもあるんですよ


足元の掃除がややでき上がりました
根張りを出しただけで盆栽としての風格は数段も上がりまいたね

この後は、伸ばしっ放しの枝を追い込み
さらに軽い葉透かしなどを施してフトコロに採光と通風をはかります


作業終了時の足元の拡大図


作業終了

輪郭線もずいぶんと小さくなりましたね
そのせいで幹筋もさらに力強く感じられ、大木感がより一層際立ちました

来春には植替え時に根張りを強調させ
さらにフトコロの主要枝の矯正を実行したいと思っています

サイズはあと数センチくらいの短縮が可能なので
三点飾りの添えなどで活躍できます

というわけで、今日はけやきの掘り出し物をご紹介しました
みなさんも足マメを心がけて楽しんでくださいね

2014年6月10日火曜日

けやき9年生・追跡

2007年に2年生から手がけているけやき
今年の冒頭のつれづれ草でしばらく振りにみなさんにご紹介しましたね

参照 20014/01/03のつれづれ草

さて、今年で9年生になった春に植え替え
数回の芽摘みを経て樹勢もまあまあで育っています


2014/05/30撮影

植え替え後1ヶ月ほど経過してから油粕の固形肥料を少々
また、芽摘みを数回繰り返し軽い葉透かしをやりましたが

現在は葉がかぶさってフトコロに日も風も入らない状態ですね
入梅近くなって葉も固まっているので、そろそろ葉刈りの時期です



もみじや楓と違って、けやきのは指先で引っ張って葉を取っても
丁寧にやりさえすれば、葉柄の元にある芽を損なうことはありません



輪郭線を形成する外側の葉のあらましを取り除きました

この状態を半葉刈りといい
これでも葉刈りの目的はかなり果たせていますから

手の廻らない人は最低限
この状態まではやっておきましょう



フトコロ芽など気になるひとは
以後はピンセット使って(フトコロ芽を傷めないため)すべての葉刈りを完了させましょう



葉刈り完了



葉刈り完了後に小枝を軽く追い込む

深く本格的な剪定は落葉後に行います
理由は、この時期に深切りすると根と枝葉のバランスが崩れ枝先が徒長しやすいからです

また、けやきの葉刈りは年1回だけにしましょう
あとは芽摘みと葉透かし、葉切りで調整します

木に負担のかかる葉刈りをやり過ぎると
冬場の枝枯れの原因になりますから、くれぐれも気をつけましょう

では

2014年1月3日金曜日

けやき8年生・追跡

2007年に実生2年目から手がけたけので現在実生8年生この春が来れば9年生になるけやき

みなさんにはしばらくお目にかけていなかったので
今年の初っ端のつれづれ草でしばらくぶりのご対面ですね

この前お目にかけたのは2011/12/01で
その時の記事はこちら(けやき六年生はまだ若造)です


現在の樹高は約14cmで、2年前よりも0.5cm大きくなっていますが
この冬の剪定は意識してやや浅めだったので、それを差し引けば以前の樹高は維持されています

また、現在の幹径は約1.2cmくらいで、2年間で0.2cmだけ太りました
ちょっと太り方が物足りない感じもしますが、このくらいの方が無難です

あまり急激に太らせようとすると、幹のきれいな素直さが消えて
いやらしい癖が出てきてしまうことがよくありますから


6年生のときの画像


たった0.2cm太っただけでもかなりの貫録が出てきましたよ
少しずつですが古色感も加わって、盆栽としての風格が感じられるようになりました

葉刈り、芽摘み、葉切りと葉透かしなどマメに手を入れ
多肥多水に陥らない抑制ぎみの培養管理が、けやき盆栽の勝負の決め手です


枝分かれの拡大図

今年は植え替え年ですから
その時またお目にかけると思います

それにして、昔の画像を見るたびに思うことは
盆栽も人間と同じで、幼いころの面影は大人になっても消えないってことですよ

このけやきの今昔の姿をよく見比べてみてください
おもしろいですよ

2013年2月18日月曜日

けやき実生挿木苗、2年生となる

昨年の春に播種され、4月から5月にかけて直根を切られて挿し木をされた当歳苗
今年はいよいよ2年生苗となって,いよいよ盆栽素材としての道を歩み始めます

誕生からわずかの日数で直根を切られ挿木をされる、という試練を受けて生き残ったけやき苗も
これからもさらに厳しい選択としつけを受け続けて、次第に一人前になっていくのです

さて、その2年生になるための大きな試練である根の追い込みは
けやきの箒作りには一番大切な要素である、素直な立ち上がりと八方根張り作りのための重要な作業です

じっくり勉強してくださいね

次を参照しながら 1  2  3  4


ムロの中で春を待つけやき当歳苗
さてこれからスパルタ教育が始まります


ポットから抜いて用土をすべて落とす

挿木をした幹の元から2本の太い根が出ていて
その上の幹の途中からも数本のひげ根が出ていますね

この2本の太い根を(怖がって)長めに残すようでは
このけやきに素晴らしい将来は期待できません


(第1案)上のひげ根の位置を立ち上がりと想定するなら
赤線の箇所で切り取ります


(第2案)2本の太根の二又を立ち上がりとするなら
上のひげ根は切り取ります


今回は第2案を採用して上のひげ根を切り
同時に太根も短く切り詰めます


太根の二又から1cm未満まで切り込みましょう

え!こんなに短くって大丈夫ですか?ですって

大丈夫、実際にはもう一度切り戻しいますよ
このくらい根っ子があれば十分ですね

去年の春に直根を切られた時と比べてみてください
まったく枝根のない状態でも生き抜いてきたんですから、これくらいではメゲませんよ


根を傷めないように、細かい用土で植えてください
赤玉土と鹿沼土を半々にしました

ただし、いくら細かい用土でも
ミジン粉だけはしっかりぬいてくださいよ


枝も短く切り詰めて春の芽出しを待ちます

置き場所はビニールトンネルの保護室にします
(湿度があって凍らない置場)


もう1本見本の画像を添えましょう
この苗の発根状態はかなり上々ですね


ここでも太根は短く切り込まれていますね


反対側からの画像
とにかく太根は短めに切り込むことを心がけます

それでは、みなさんもがんばって