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2017年11月27日月曜日

フリースクール・けやき超ミニ















昨日は、今月最後のフリースクール講習日。ここ数日朝晩の冷え込みは厳しくなって霜も降り始めました。まさに本格的な盆栽シーズンの到来ですが、手入れの順番としてはまず雑木類の剪定から始めるのが定石でしょうね。

というのも、雑木の代表格であるもみじやカエデ類は晩秋の休眠期に入るのも早いけれど、早春のお目覚め時期もすこぶる早い。12月の末ごろにうっかり切り込むと樹液がポタポタと吹き出してくることもあります。

その様を見ると、人間に例えれば多量の出血を見るようで決して気持ちのいいものではありませんね。ですから雑木の剪定はできるだけ早く、そうですね、12月の半ばごろに終わらせたいですね。その適期を逃した場合は春先に根の剪定と同時に行うようにします。

さて、今日ご紹介するのはツカさんが取り木から仕立てたけやきの超ミニ。細いれど姿といい古さといいかなりの優良品ですね。それに双幹体なのが珍しくて新鮮です。ここまで来ればあと1年枝先の面倒を見て、来年度は展示会の松粕類の添えとして使いましょう。まだまだ伸びしろのある超ミニですよ。気合を入れてがんばりましょう。


2017年7月8日土曜日

スクール速報・舞姫もみじの取木

3週間前に取木をかけたクロちゃんの舞姫超ミニ
ためになる話題なので皆様にご紹介いたしましょう

クロちゃんが超ミニをゲットする目的で素材の2箇所に取木をかけたのが6月11日
この写真を撮ったのが3週間後の7月2日です

今までの経験から、発根が始まるのが3週間くらいとおおよその目途を立てておいたのでしょうね
クロちゃんが発根もよく確かめずに案外無造作に水苔を取り去ってしまうと

ご覧のように当然発根はまだまだ状態ですから
水苔部分はもろくも簡単に崩れ去って施術箇所が剝き出しになってしまいました


そして、まだカルスが未分化状態のこの時期に
親木から切り離して挿木をするような感じで植え込んでしまいました


ありりり、発根まだじゃん、ちょっと気が早すぎじゃん
とみなさんは思うでしょうが、あまり心配することはありません


環状に剥皮した箇所のカルスが形成されています
そこから数本の根が分化しています

すでに分化した立派な根ですから
親木から切り離しても十分に生きいけるでしょう


発根部分の拡大図


矢印の先が分化した根です
根数を増やして生き残ろうと必死に頑張っています

他の場所からも再生のための新しい根が
続々と出てくるはずです


仮にもしこのあと2週間ほど放置したとすると、このように発根過多となり
立ち上がりの整理に手間がかかると同時に、きれいな仕上がりが難しくなると思います

ゆえにクロちゃんは、根の数よりも後々の段取りと仕上がり具合を考慮して
あまり根が出過ぎないうちに親木からの切り離しを敢行したのです

舞姫のように根の出やすい樹種では、発根の時期を逆算して推測し
あまり発根数が多過ぎないうちに親木からの切り離しを図ることも大切な技術の一つです

それによるメリットは先ほど申し上げたように
仕上がりのきれいさ、作業の段取りなど、計り知れないものがあります

では!

2016年1月7日木曜日

スクール速報・超小実の姫柿新種

一年前の寒い時期
親しい同業者のムロの中にあったのを覚えています

姫柿としてはコンパクトな姿と力と変化のある足元からの幹筋の芸、が気に入って求めたのですが
実成りの時期になってフト気がつくと、成っている実のほとんどが直径1cm前後の超小粒でした

こんなに小粒な実は見たことない
詳しい同業者や愛好家さんに聞いても同じ返事でした

もちろん旧の持ち主にも問い合わせてみましたが、彼は在来の姫柿として入手したらしく
このような超小粒の珍品種であることさえ知らなかったのです

秋になって色づいてみると、ご覧のように在来の黄色系ではなく、赤味の強い系統であることも判明しました
昨年の夏ごろから新しい所有者はスクールの最ベテランのツカさんです

ツカさんは秋口に10本ほどの苗木を準備し
芽接ぎをかけて欲しい方にプレゼントしました

それに、この春には実生や根伏せという繁殖法も考えられますね
ツカさん~、みんな子供が殖えるの待ってるよ!

ところで私は、この新しい品種に命名することをツカさんと約束していたんですが
正月休みの間に、ない知恵とセンスを振り絞って考えついた名前は「小天狗」

天狗はイメージカラーは赤ですね
そこへ小とつければ、可愛らしくてしかもすばしっこい精悍なイメージもあると思います

ツカさん気に入ってくれるかな?
みなさんはどうお思いになりますか 「小天狗」?


2015/10/18撮影

盆栽としての正面はこちらでしょう


正面の拡大図


赤味が強い丸型の実


後ろ姿

今年の実成りはやや少なめにした方がいいと思います
実もの盆栽は一年おきに休ませるのが、樹形と樹勢の維持という点でお勧めですね

それでは

2016年1月5日火曜日

スクール速報・真柏のお化粧

スクールの常連さんの中では一番の若手、トリクン

27歳の時から通い始めて既に5年くらい経っているので
盆栽年齢はそろそろ中堅の入口というところでしょうか(笑)

集中力とその持続力が半端ではないトリクンのことは
水石の台座作りでご紹介した通りです

さて、昨年の最後のスクールでは、そのトリクンが所属している
住まいに近い他の盆栽団体の展示会へ、出品予定の真柏の化粧仕上げでした



樹高40cmくらい、味のいい真柏の文人調の古木

参照ページ         

展示会に出品するときには真柏の場合

1 枝葉の部分は枯葉や徒長枝を整理し、細かい部分は銅線で最小限の矯正する

2 ジンや水吸いのよごれを掃除する(金ブラシ・水圧ポンプ)

3 ジンやサバに石灰硫黄合剤を塗布する

4 つや出しのため口紅を薄く塗布してよく磨く

5 鉢の表面に苔を張る

などが化粧の一連の手順です

このように何時間もかけて準備して展示会に飾ってみると
ものすごく勉強になるんですね

というのは、一生懸命にやった人ほど反省点が客観的に見えてきて
ああすればもっとよかったのに!と思うものです

だから、その度に問題点が見出せて
進歩につながるんですね

当然トリクンも大きな収穫をゲットすることになるでしょうね
例の集中力と根気で何時間も頑張ったんですから

2016年1月4日月曜日

スクール速報・長寿梅

私が盆栽の世界に足を踏み入れた昭和40年代において長寿梅という樹種はまだまだ流行中の樹種という側面をもっていて、挿木などによる増産の最中でした

当時でも、名木と呼ばれるほどの逸品も稀に存在はしましたが
庶民が持っているのは下草程度のものがほとんどでした

ですから、とても今日のようなミニサイズでの逸品などは思いもよらず
骨組のしっかりした本格模様木などは、まさに夢のまた夢だったのです

さてそこで今日お見せするのは
若手ながらスクール歴ではかなりの古参になるベーちゃんの長寿梅

暮れに見えたときに見せてもらったとたん唸ってしまいました

1 やや斜めの立ち上がりの姿に迫力があってイイ

2 立ち上がりの根っ子の掴み具合がカッコイイ 

3 左へ差した枝に力があってイイ

4 小枝のほぐれがイイ

あまり褒めると褒めすぎになりますが
この長寿梅の適度な若さも魅力の一つになっているんです

盆栽は古色感をもっとも大切にするものですが
この長寿梅には、老いるはるか以前、つまり青年時代の命の輝きが溢れて見えます

だから、盆栽としてはまだ若い、つまり若過ぎるんだけども
そこに溢れる命の漲りは、将来性という意味で自身を強くアピールしているように感じらるのです

まあ簡潔に言えば、盆栽を鑑賞するとき、ましてや評価の要素を伴うときなどは
将来性の予測や予感は鑑賞者に強い影響力を与えるようです

というわけで、べーやん!
この長寿梅は夢のある樹ですから、頑張って育ててくださいね


樹高は約10cmほど
鉢は堀江美功さんの瑠璃釉丸

ちょっと鉢が大きいような気がしますね
植え替えの度に少しずつ小さくしていけば根に無理をさせずにサイズダウンできます


立ち上がりの力強さが一番の持ち味
間延びさせないようにしながら小枝を密に仕上げていきましょう

それではみなさん、今年もよろしく!!

2015年2月11日水曜日

スクール速報・ターさんのけやき箒作り

前述のツカさんのよき相棒でもあり
年の順でいくと長男と年の離れた末っ子くらい差のある弟分だし
その上よきライバルでもあるターさん

北海道出身の大らかな人柄で、加えてなかなか口もはっきりしていて
けっこう言いにくいこともズバズバです

けれど明るい気取らない人柄のせいで
それらの言葉がすべて楽しい笑を誘ってしまうからおもしろい

盆栽だけでなく、ギター、将棋と多趣味で
何気ない世間話でも話題がとっても豊富です

いわば、人生の達人とも例えられる
日常を楽しく生きる術をよく知っているのですね

さて、そんなターさんが持病の治療のために何日か入院することになり
可愛がっている幾鉢かを預かることになりました

その中からけやきの箒作りをご紹介することにしました
樹高はわずかに10cmですが、気配りの効いたターさんの培養のおかげで、なかなかに見どころがありますよ



正面からの図

ターさんの培養は、鉢をやや小さめにして
その鉢の大きさにあわせて多肥多水を避けた控えめな培養が持ち味です

ですから、芽の伸びや幹の太りはあまり促進されませんが
抑制された培養によって小枝に落ち着きがあります


裏側


正面の拡大図

しまった小枝とやや古色感を帯びた木肌の味わいが印象的ですね


樹勢も抑制されているので不定芽もそう多くはありませんから
枝元から枝先にかけての不要枝はほとんどありません

大きな仕立て鉢に入れてどんどん太らせているこの兄弟木と比べてみたんです
太さは倍くらい違いますが、盆栽の品格と雅味となると、これは比べ物にならない

というわけですね

さて、今季の剪定は輪郭線を整えるだけでオーライです
ターさんもそろそろ退院するころです

がんばってくださいね!!

2015年1月15日木曜日

スクール速報・ツカさんの安部性超ミニ

フリースクールの最年長者(私が2番目)ツカさんですが
その心身の若さと元気さはたいしたもの、見習わなくっちゃ!

先日も夜の11時半ごろにスカイプが呼ぶので応答してみると
なんとツカさんではないか!

「まだ起きてんの、ツカさん?!」
「やることいっぱいあってサ、とてもこんな時間じゃ寝る気にならないヨ」

ときたもんだ
お互い様ではありますが、まったくあきれた小父さんですね(笑)

ツカさんは工学部の機械科出身なのでPCに詳しく
その点では私も完全に負けてる感じなんですよ、悔しいけど

さて、今日はそのツカさんの安部性もみじの超ミニをご紹介しましょう


取木から作りかけた素材を買っていただいて、もう3年以上経ったと思います
もともと葉性の優れた安部性ですが、摘み込みによって個性的な樹形ができつつあります


後ろ姿


針金かけに頼らずに摘み込みによるハサミ作りに徹した効果で
素朴で個性的な趣がなんともいえない味わいです

矢印で示したのが主幹にあたる部分ですから
今年はこの部分に徒長枝を作って、主幹をもっと強調したいですね(↓の図)


こんな予想図を描いてみました

子幹の数は数本多いような感じもしますが、これらは急に減らさずに
主幹のでき上がりと歩調を合わせてバランスを取りながら徐々に抜いていきましょう

そして、今年1年は主幹作りに専心するとして
来春には似合いの化粧鉢に入れたいですね

化粧鉢に入れると培養はたいへんになるけれど
根も細かくなるので、それに比例して枝も密になりますね

山椒は小粒でピリリと辛いといいます
大いなる素質を持っていますから楽しみにしてますよ

では!

2014年12月15日月曜日

スクール速報・クロちゃんの山もみじ超ミニ

スクール開設当初からのベテランで
その技術も人柄も他の若い生徒さん達から頼りにされているクロちゃん

この人が作っている山もみじ超ミニ(樹高5.0cm)は
私の最も気になっている盆栽の一つで、折にふれて「クロちゃん、あの山もみじ元気?」と尋ねたりしています

そのせいか、たまにスクールに持って来てくれますが
今月の7日にお目にかかることができました

参考になるページ


2014/12/07 撮影

昨年あたりに見た時よりもいい感じです
順調ですね

子幹の枝先がかなりほぐれてきたので
全体の輪郭線にボリュームが出てぐーんと樹格が上りました

足元にも充実感がまして
とても5.0cmの超ミニでは思えないスケールの大きさです

あいまいな妥協をしないでじっくり育てるクロちゃんだからこそ
幾つかの難しい壁を乗り越えてここまで作り込んできたんですね

この先は、主幹の樹冠部付近の小枝作りが視野に入っている段階ですが
ぜひともその姿を見たいものです


しかし、どんな優れたものにだって問題がないわけじゃあないんですね
じつは、数年前に赤印の箇所より上がやや太り出して、その下がクビレ気味になってきました

そのため一時クロちゃんも、全面的な改作も考えたようですが
じっと我慢して経過を観察してきました

その甲斐あってか、今回見るとクビレの程度はかなり緩和され
この分ならば数年後には幹筋のコケ順も自然な感じへと進みそうですね


正面の姿をもっと拡大してご覧ください
いい感じですね

主幹のクビレが解消され
樹冠部の小枝がもう一息密になったときの姿が楽しみですね

ちなみに、この山もみじ超ミニに対し、クロちゃんは葉刈りは行っていません
芽摘みと葉透かしでここまで作り込んで来たのです

参考にしてください


後ろ姿

では、バイバイ

2013年11月24日日曜日

スクール速報・クロちゃんの山もみじ超ミニ

小品が主力ですが、超ミニから中品サイズ
またそれよりも大きい普通サイズの大盆栽まで,,幅広くこなすクロちゃん

十分な基礎力に加えて、自由な発想による応用力も備えているので
どのような素材にめぐり会っても、とことん作り込んでモノにしてしまいます

今日ご紹介するのは
樹高わずか4.5cmの超ミニ山もみじです

手がけてもう6~7年以上の記憶がありますが
力強くしかも個性的なボディーと、コンパクトにまとめられた枝先など高く評価できます


山もみじ超ミニ 樹高4.5×左右7.0cm

力にあふれた主幹と、左へ伸びた(一の枝にも見える)副幹とが基本的となり
数本の子幹(枝)がバランスを取るように配されて、全体に安定した姿を構成しています

素材の頃から葉性、枝性ともイイ素質に恵まれていましたが
鉢をバッチリしめて培養しているので、枝先はよくほぐれています


正面の姿をもっと拡大して見ると
枝先の密な様子がわかりますね

もともと葉性や枝性の素質はよかったのですが
最終的には培養管理の確かさが決め手になります

ちなみに、この超ミニは葉刈りはしていません
クロちゃんは芽摘み、葉透かし、葉切りをマメに敢行して、この細かい枝先を実現しているんですよ


樹齢はおおよそ25年になると思います
木肌は時代を帯びて、山もみじ特有の縦縞が出現しています


枝先のようすも、もっと拡大してみましょう


副幹(一の枝)も拡大
よくしまった枝先ですね


さて、ここまで見てきましたが
数年前から、この山もみじにも課題た生じてきました

そう、お気づきのみなさんもいらっしょるでしょうが

主幹の中間あたりの幹が熱を持ってしまい、やや太くなっていますね
ですから、その下方の幹が窪んでしまっているのです(赤点の箇所)


とにかくこのように、盆栽の成長過程ではいろいろ予期せぬ状況が生まれるわけで
それらを一つ一つ克服していくのが、育てるということなのだと思います

そういう点は、人生と同じで
問題がまったくない、そんなことってありはしませんからね

この窪みを治す方法はいくつかありますが
この数年様子を見ながらクロちゃんは、もっとも適切な対策を練っているようです


後ろ姿

ということで、数年先が楽しみです

それでは、また

2013年10月25日金曜日

スクール速報・山もみじ

10月最後のスクール(10/20)は終日土砂降りの悪天候
それにも関らず、最年少のトリくん、ベテランのクロちゃに、これもベテランのツカさんとターさんのコンビ

そこへ午後から、新人のアオちゃん(女子)もやってきたので、合計5人の出席となりました
いやいや、あの強い風雨にもめげないみなさんの攻めの姿勢、内心強い責任感に押しつぶされそうな盆栽屋.comの小父さんでした

さて、今日紹介するのは、ターさんの山もみじの模様木
葉先までのサイズは約10cmくらいですが、幹筋のしっかりした堂々たる風格です


じつは、この山もみじの前の持ち主はターさんの年上の親友・ツカさんでした
かれこれ6~7年前に私からツカさんの手に渡り

ツカさんが1~2年持っていたんですが
その後に、ターさんが譲り受けたんです

盆栽って、1~2年では変化がわからないことが多いんですが、5年以上の歳月を経ると
さすがにその変化がはっきりと見てとれるようになりますね

ここまでつれづれ草を書いてきて
「もしかして、昔の画像があるかもしれない!?」と思いついたんです

探しました、探しました、約一時間も
それでとうとう見つけましたよ、あー疲れた!外付けのハードディスクに保存してありましたよ


2006/11/16

7年前にはまったくの素材でしたが、今ではすっかり完成度が上がって
予備知識がなければ、同一品であることには気がつかないでしょうね

いい素質を持っていたとはいえ、この段階でこれを最初に手に入れたツカさんの慧眼と
その後のターさんの繊細な管理の共同作業が実を結んだ結果です

現在の画像をこの素材とよく見比べてください

根張りの形や一の枝の位置は昔のまま
その他、目立ったところは、枝数が極端に少なくなっていることです

そして、一番の相違点は木肌の時代感でしょうね
山もみじ特有の縦縞が入った古木へとすっかり変身しています


足元の拡大図


やや下方よりフトコロを覗いて幹筋と枝付きを見ます

この新旧の画像を見比べれば、素材の間は枝をやや多めに付けておき
仕上げの段階で、少しずつ枝数を減らしていった過程が読み取れますね


後ろ姿

昔の画像が見つかったので、いい参考になったでしょう
やっぱり盆栽は手入れと持ち込みの年数が大切なことを改めて感じますね

ところで、この山もみじはまだまだ出世の余地を残していますよ
まず、来春には是非とも二回りほど小さな鉢にいれてもらいたいですね

そこでさらに3年ほどがんばれば
小枝のほぐれや風格など、一段と際立って来るはずです

がんばれ、ターさん!!

2013年4月12日金曜日

スクール速報・真柏超ミニ

手がけてからおおよそ4年か5年目くらいになるイシくんの真柏超ミニ
このところ著しい進境をみせています

ところが、おもしろいもので、良くなった場合には
案外に持ち主本人は気がつかないものなんですよ



でもこうやって、軽めの丸鉢から重厚感のある長方雲足鉢に植替えても
根張りが発達し足元の力強さが倍増したため、鉢負けせずピッタリの雰囲気です

ちなみに、真柏には紫泥系の地味な色彩よりも
このような朱泥系の明るい焼しめものが似合いますね

葉の緑と幹の明るい茶とジンの白、それが朱色の鉢とよく調和して
雅た華やかな雰囲気を醸し出してくれます



今まではやや深植えになってましたが、今回は足元の土をていねんいほぐした結果
みごとに発達した根張りが出てきて、安定感と力強さが見違えるようです



今年の課題は、枝先の剪定と芽摘みの繰り返しによって
図のように輪郭線を整えて樹格の向上を目指します

葉がさを小さめ追い込み、枝棚に弾みをつければ
幹筋の力が強調され、一段と逞しい印象になるでしょう

樹冠部の赤点が樹形の重心

もう一息です

2013年3月5日火曜日

スクール速報・小品棚飾り

昨年の暮のこと、もう一ヶ所通っている盆栽教室の展示会に出品するための小品棚飾りの取り合わせで
さすがベテランのクロちゃんもかなり迷ったらしく、候補作品を持って相談に見えた

5点から7点もの小品の棚飾りを、すべて手持ちの作品でまかなうのですから
最高峰の国風展示会や雅風展の常連さんだって産みの苦しみは毎度のことです

自分の作品はなかなか客観的に見られないもの(プロだってそうですよ)
そんな時は遠慮なく他人の意見を参考にするのが近道です

そんなわけで、今日は小品棚飾りの実技予行演習です
クロちゃんの作品をごゆっくりご覧ください


主木(しゅぼく)には山取りでジンつきの古木真柏
その強い左流れの力を受け止めるには、やや大きめの捩幹ザクロの株立ちがぴったりと決まって、グッドですね

さて、箱卓(はこしょく)の内部に目を移すと
姫柿の枝がよくほぐれていて大きさもよく、初冬の季節感にあふれて趣十分です

ところが、当初クロちゃんが頭に描いていたけやきをその下に入れてみると
あれ、ちょっとおおきいかな!?

それに、捩幹ざくろともども寒樹の姿のイメージが似ていて
ひと工夫欲しい感じですね


そこでかわりに、陶板を使った赤松の寄せ植えを置いてみました
すると意外や意外、姫柿、赤松、捩幹ザクロの3鉢にリズムが感じられていい感じが出てきました

また、赤松の霜にあたってやや黄ばんだ葉に、かえって冬の趣が感じられて
隣の姫柿ともども、季節感が濃厚です

このように席飾りでは、樹形と樹種、大きさと強弱、加えて季節感とイメージ
そのような要素を総合的に見極め、調和がとれてしかも変化と趣を演出するように心がけましょう


主幹の真柏拡大図

クロちゃんが長年(もう10年過ぎたかな)丹精している山取りもの
シャリとジンが見どころですね


この捩幹ザクロも長いですね
この数年で飛躍的に出世した感じですが、この木はまだまだ伸びしろを持っています


黄金シダ

この写真では正方の地板を使っていますが、これはあくまで間に合わせです
本番でのクロちゃんは丸い地板を使いました

というのは、箱卓(はこしょく)も捩幹ざくろの卓台(しょくだい)も角ばっていますね
このような場合には変化をだすために、草ものの卓(しょく)の形にも気を配りましょう

では

2013年1月22日火曜日

スクール速報(紅千鳥素材の改作)

新年早々の13日のスクールへ最年長のツカさんが持参したのは、↓の紅千鳥の素材
以前から練っていた改作構想らしく、えらい張り切りようで、元気いっぱい

ところで、改作途中の↓の画像では、ツカさんの目指す意図はわかりませんね
じつは私も最初はわからなかったのですが、これがけっこうおもしろい結果になりましたよ

おそらく取り木素材でしょう、普通の模様木風に枝配りされていましたが
頭の先端部分をちょん切ってしまい、さらに徒長させた枝をぐるっと回して

前から後ろへと貫通させ呼び接ぎをしました
根もずいぶんと追い込みましたね

しかし、まだこの段階ですはツカさんの意図が読めずに
他の生徒さんたちも「?、?、?」でしたよ


次にツカさんは、枝を多く残した背中の部分を上に向けて、やにわに幹を寝かせたのです
うーん、何やらまるでへたばったイナゴかバッタみたいに見えませんか(笑)

一番右側にツンと伸びた細い新芽は、貫通式で接がれた穂先です
針金のかかっている枝が、ぐるっと回った穂先の元の部分ということですね


この段階になって、やっとツカさんの構想の意図が読めてきました
そうです、紅千鳥には珍しい「筏吹き」を作ろうというねらいだったんですね


正式な植え込み前、真上からの図
この鉢に植えこむために、根を強く追い込み、先端もばっさり切りこんだというわけでした


幹の凹凸をうまく利用したので
将来盤状になる筏に変化があっておもしろいですね

ゴロ土をたっぷり入れて通常通りに植えこみました
セットした針金でしっかり固定したことは言うまでもありません

根元には水苔をあしらって
ていねいな養生も忘れていませんよ

直径の半分ほどは土の中に埋められた幹から、徐々に発根もしますし
もしそれが物足りなければ、要所に根接ぎをすれば、元の根はやがて不要になります


子幹の数が先端に偏っていますから、幹のあちこちに発根した時点で
右側にある従来の根を切り離してしまって、このくらいコンパクトにまとめててもいいでしょうね

もちろん、左側の子幹はバランスを見ながら
かなり減らすことになるとおもいます

ということで、ツカさんの発想と執念が稔った改作でした
みなさんもチャレンジしてください

取り木の容易な樹種、もみじやカエデなどで簡単にできますよ

では