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2017年6月1日木曜日

実物盆栽

葉の緑色が日ごとに濃くなるに従って
その葉陰に、あれっと思うほどに大きくなっている実成と出会う季節になりました

盆栽屋は木姿の能書きは好きなのですが
実成盆栽は総じて苦手な人が多いようです(私もその一人)

というのは、ちょうど実がとまるころ、つまり5月末から6月中旬ごろに
新梢の伸びも一層盛んになってくるため、乱れた枝先に我慢しかねてハサミを入れてしまうんですね

するとせっかくの花芽が葉芽に化けちゃって
花が咲かなくなってしまうんです

ですから、ほとんどの実物樹種が、夏の7~8頃にかけて花芽が分化するので
剪定はそれ以後の10月から12月頃にかけての落葉期が適期なのです


姫りんごの超ミニ
やっと実をつけることができました


姫りんごは深山かいどうなどのりんごの仲間と交配するとよく成ります
同じ姫りんご同士でいくら交配しても実は成りませんよ


珍しいゆすら梅のミニ盆栽
ルビーのような真っ赤な実成がきれいです


宝石のように輝いています


サクランボにも似てますね


姫柿のミニ盆栽


雌雄異株ですから雌木でないと成りませんね
また雄木を近くに置くと実どまりがいいようです

実物盆栽で他に注意すること

1 実が安定するまでは強い肥料をやらないことl
2 水切れはぜったい禁物ですよ

2011年4月19日火曜日

姫りんご交配

丈夫で育てやすく、しかも本格的な盆栽にも作り込めるため
初心者からベテランにまで広く普及している姫リンゴ

しかし、ミニ盆栽としてしめて作り込むと花芽はそうたくさんは付きませんから
せっかくの花芽は大切にして結実させねばなりません

ふつう、交配用に深山カイドウを近くに置いての自然交配でも充分ですが
開花期がずれたりしてうまくいかないこともあるので、人工交配をしてやれば確実です


深山カイドウの花弁が開かないうちに、ピンセットで花弁を取り去る


中央にある雌しべを切り取る


姫リンゴの雌しべに受粉


まだ開ききらない姫リンゴにも花弁をピンセットで開いて受粉する
(もっと丁寧に、綿棒などを使う人もいます)

この方法なら姫リンゴと深山カイドウの開花期が少々ずれても大丈夫ですね
是非お勧めしますよ

さてしかし、しっかりと人工交配しても途中で実が落ちてしまった
そういう嘆きや相談が案外に多いようです

その原因はたいがい次の2つにあります

1 水切れ
  開花期から結実が安定するまでの1ヶ月間くらいは特に気をつけましょう

2 肥料過多
  同じ時期には肥料をやや控えるのが定石です
  
※ 上記の2つは他の実もの盆栽樹種でも同じことです

それでは今日はこれでバイバイ!

2008年10月25日土曜日

姫リンゴ一年間の成果

姫リンゴは何時ごろ生まれた品種かはわかりませんが、私が盆栽界の足を突っ込んだ昭和40年代の初めごろには
接木による苗の生産が盛んに行われていて、畑作により太物盆栽がたくさん作出されていました

その後一時は盆栽としての人気がすたれ、園芸物として一段下の品種と見られる時期もありましたが
今では小品盆栽界のメジャーな樹種として、どっこいしぶとく生き残っています

秋を彩る豪華な実なり盆栽としての役目があり、樹勢も強く培養が容易で
さらに、取り木による技術の発達により、根を小さくして小さな鉢に収めることが可能になったことも大きなプラスです

さて、今日は2鉢の姫リンゴの一年間の培養による変化と成果を検証してみましょう

2008/10 撮影


 2007/11 撮影

2008/10月撮影


 2007/11撮影

・どちらも木姿に大幅な変化はありませんが、わずかに枝打ちがよくなりました
・枝先が落ち着いて短果枝がついていますから、来春には花が咲き実が成る状態になっています
・一年前には何となく素材じみた幼い感じが残っていましたが、足元に持込の落ち着きが感じられるようになりました
・おなじく木肌にも古色感が漂い始めました

そうなんです

このように素材の段階から一歩盆栽に近づくには
小さな鉢に持ち込む必要があるんですね

そのことにより、素材の枝うちや木肌に落ち着きと風格が滲みでてきて
盆栽らしくなってくるのです

じっくりと両者の違いを見分けてください
盆栽としてのだ一歩を踏み出す前の素材と、盆栽への道を走り始めた姫リンゴの姿です

この微妙な変化と成果を見分けることができるようになれば
あなたも盆栽人としてベテランの域に達し、盆栽の楽しみをより一層深く味わうことができるでしょう

2007年3月24日土曜日

腐乱病

くちなしや姫りんごに「腐乱病」と呼ばれる、ちょっと怖い病気があります
まず形成層が腐り始め、表皮部分もおかされ、幹の周囲が腐るとついには枯れ死してしまうのです

主に根張り付近の足元から発生することが多いようなので
日ごろから足元に腐れが入っていないか注意しましよう

最近までは適した治療方法が見つからず
ひたすら樹勢の回復を図り自然治癒を待つという、古式の対策しかありませんでしたが

そこで、私の親しい同業者が筑波大の先生にサンプルを渡し
この病原菌によく効く特効薬を見つけてもらいました

「トップジン・オイルペースト」がそのお勧めの薬品の名前です


愛好家が長年愛倍していた「姫国光」 樹高18×左右23cm

持込の古い、そう、姫国光としてはかなりのレベルの逸品ですが
数年前にその腐乱病にかかってしまいました


黒い部分が形成層が腐って木質部がむき出しになっている
懸命に樹勢をつけて面倒を見たおかげで、周囲に肉が巻き始めていますが

しかし、病原菌は幹の上部にまでおかして
表皮がガサガサになっていますね

このようすでは樹勢をつけてもつけてもイタチゴッコで
最後は全身に病原菌がまわって、ついにはご臨終となってしまうでしょう

枯らしてしまうにはあまりに惜しい
そこで前記の「トップジン・オイルペート」で治療してみます


薬剤をよく攪拌し患部にたっぷりと塗ります
表皮のヒダにも染み込むように


こんな感じ


表皮がガサガサした部分にも病原菌は蔓延していますから
冬芽の先を残してほとんど塗り込みます

この秋まで樹勢を落とさないことが肝心
結果はまたお知らせしますね

よろしいですか
「トップジン・オイルペースト」

2003年12月11日木曜日

姫りんごミニ



子供の手のひらにも乗りますね、可愛いでしょ

もちろん可愛いだけでなくミニ盆栽として見どころはあります

安定した根元には力も感じられますし、むっちりと量感のある幹は
うまい角度で半懸崖風に張り出しています

こけた箇所から芯と枝に分かれていますが
元に返って立ち上がっている方が芯です

幹に飛ばし傷はありませんし
肌も古くて古色感も十分です

半懸崖式のため実の下がったときに
幹の動きと調和がとれます

欠点といえば、鉢の色彩が赤であることぐらいでしょう
黄色、水色、白など赤い実を引き立てる鉢を選定したいものです

こんな姫りんごがたくさん手に入れば嬉しいんですが
簡単には見つからないのが現状です

2003年10月10日金曜日

姫りんご



同業者の棚にあったこの姫りんごを一目で気に入りました
木肌は古く、足元、幹模様、枝ぶりとも盆栽として十分に満足できる完成度です

ここでプロっぽく盆栽屋流にほめてみます
「らしさ」を持ち合わせていて、,姿はピリッと「焦点」があっていて「構え」がいい
おまけに「古い」

もっと短く言うと「ピリッとらしくって、構えがよくって、古い姫りんご、小愛嬌もいいですよ」
となる
これだけで通じるんです

この言葉の意味を、みなさんわかりますか?
かいつまんでご「翻訳」しておきます

「らしさ」とは盆栽らしい定石にかなっているという意味

「焦点」とは写真と同じく、ピントのこと
ピンぼけの写真のように姿のはっきりしない盆栽は感動がないですね

「構え」とはポーズがいいこと、絵になっていること
モデルがポスター用の写真を撮影するときのポーズを思い出してください
決まっていますね

以上プロっぽく姫りんごをほめてみました
それに加えて姫りんごの樹種から受ける印象
そうです、「愛嬌」、これも大切な要素です

「古さ」、これはわかりますね

2003年9月2日火曜日

深山かいどう



姫りんごの仲間の深山かいどうです
この画像の深山かいどうは小さい鉢に入ったミニ盆栽のせいもありますが
もともと実の小さな種類です

一口に深山かいどうといっても実も枝の性質もたくさんあります
小実のものから姫りんごに近い大実のものまであります
色艶もそれぞれです

盆栽向きの品種は小実で葉が小さく、枝伸びのしない品種です
このような性質のものは平均して木肌も荒れやすい性質をもっています

園芸品種で、実の色が真っ赤で艶があり大きめのものなどは
枝が粗く、木肌も雅味がでにくいので盆栽向きとはいえません

おなじ深山かいどうにも盆栽向きの品種があるということを覚えておいてくださいね
これを無視すると、いくら努力しても結果は得られませんよ

2003年8月8日金曜日

姫りんご取り木

姫りんごは、秋から冬の盆栽展示会シーズンの彩りとして、なくてはならぬ存在です
通常は接木から仕立てます

ところが接木ですと、ある程度の太さになった頃には台木も成長して
根が太くなり小さい鉢に入らないという悩みも生じてきます
そこでミニの場合、取り木をかけて小さい鉢に入るように仕立て直します

鉢に入ったものを取り木するのはけっこう難しいので
若木にうちに畑で施術します
畑で勢いをつけて針金で締め上げ方式で行います


取り木で仕立てた姫りんご
可愛い実が二つ
来年はもっとたくさんなります


取り木仕立ての姫りんご
根が異常に太らないので小さい鉢に納まります
これは便利
今までの取り木のよる方法より一段と進歩しました

2003年4月29日火曜日

緑風盆栽展より

展示会というと、自分の持ち物に比べて展示物が立派過ぎ
観るのは楽しいけれど、一面惨めな気持ちにもなる
そんな方もいらっしゃいます

中には「買ってすぐに展示会に出すのは邪道だ、ほんとうの趣味とはいえない」
「自分で何年も育てたものを飾ってこそ意義がある」
なんて議論を言い出す方もいます

とりあえずそういう意見や議論はそれぞれの考え方にお任せするとして
素直に盆栽を鑑賞する姿勢こそ大切です

どんなレベルの高い展示会でも、じっくり鑑賞してみると
自分の持っているものだって
鉢さえあわせさえすればとか、あと数年持ち込めばとか
とにかくもう一息がんばれば追いつけそうなものにお目にかかれます

そうすると勇気とやる気が出てきます
萎縮した気持ちや劣等感を捨てて素直に感動してください
そうすればあなたの眼力と腕前は必ず向上します(自信のある発言)

下の2点は緑風展に出ている小品盆栽です



長寿梅


姫りんご

2003年2月20日木曜日

女性専科講習会

茨城県龍ヶ崎久保台公民館の小品盆栽講習会風景

今回は姫りんごの植替えがテーマです
ミニ盆栽の講習は教材が難しい
初心者はミニ盆栽の大きさを身体(感覚)では覚えていないですね

私の持参したミニ盆栽を眺めて、ワーッすてきー!かわいいッー!と感動していますが
いざ自分が教材を小さな鉢に入れる段になると、かなりビビリますね(当然)

私は皆さんにミニ盆栽の大きさを実感してもらうために
10cmの仕立鉢に入った姫りんごを、5~6cmの化粧鉢に移し替える作業をしてもらいました


教材は公平にくじ引きで選びました
鉢の段階になって、やはり皆さん心配な様子です(小さ過ぎて)
でも大丈夫!
植物の順応性を信じましょう!

ただ今、各自の好みの鉢を思案中


うーんッ、こんな小さな鉢に入るのかな?
あーらッ、この鉢すてきッー!
そーねッー、私のよりいいみたい?


鉢の直径と深さが半分になると、鉢内の土の量は約10分の1近くになります
思い切って根をつめて、土もほとんどふるい落とします
作業の途中からだんだんミニ盆栽を身近に感じられるようになってきたようです


作業終了、みなさんの晴れやかな顔を見てください
ミニも盆栽を自らの手で作り出した満足感が溢れていますね
公民館企画のカリキュラムは今日で終了ですが

これからもミニ盆栽に魅せられた10名の方が
ミニ盆栽の同好会を継続させていきます

年三回の講習を計画しています(私が講師)
お近くの方、ご参加くださーい!

2002年11月15日金曜日

地元の展示会より


酒井さんの一席
この人も最近伸びてきましたね
やはり、飾りに挑戦し始めると目に見えて向上してくるものです
年齢のことはなるべくふれたくないんですが
酒井さんはかなり以前に定年を迎えたかたです
がんばってますよ!

飾り棚の中は上から姫柿、中段が姫りんご
下段は石付の草
ハネダシは黒松と草

さて、席についてですが
酒井さんの使っている丸窓型の飾り棚は、けっこう難しいんですね
また、ハネダシに大き目の木を配するのは良く見かけますが
これもけっこう難しい

ここでこの一席の修正のポイントを述べます

1 飾り台の上段中段とも、実ものを使っていますが
  中段に雑木(もみじや楓)の、やや小さめの柔らかいものを勧めます

2 下段の草は、もっと小さいのと取り替えたいです

3 ハネダシの黒松の卓台が高過ぎます
  普通の高さで充分です
  この高さだと、丸型の飾り台と調和がとれません

以上の3点を修正しただけで、調和と変化のある空間を生み出すことができます

おほめの言葉
姫柿を上段に持ってきたのは秀逸です
このやわらかさと風情を保ちつつ、斬新な飾りを目指したいですね
丸型の飾り台でよくここまでがんばりました

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http://www.number7.jp/bbs/TM1844/